大判例

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東京高等裁判所 昭和63年(ネ)105号・昭62年(ネ)2924号 判決

(前記認定の事実によれば、)和夫は、本件事故当時かなりの量飲酒したうえ、本件交差点で対面赤信号にもかかわらず同伴のヘンドリックにつづいて車道内に進入したものであり、他方、京田は、飲酒のうえ(呼気一リットルにつき〇・四ミリグラムのアルコール分を保有)時速五〇キロメートルで加害車を運転して本件交差点に至り、進路前方の信号が青色であることに気をゆるし、前方不注視のまま本件交差点内に進入した過失により和夫らの発見が遅れ本件第一事故を発生せしめたものであり、かような事実関係の下では過失相殺において被害者の過失を五割とみるのが相当であるが、本件では、致命傷である前記胸腔内出血の原因となった轢過が本件第一事故又は本件第二事故のいずれとも判然断定できない事情にあり、かかる事実関係のもとでは、和夫の死亡結果に対する原因として、本件第二事故も本件第一事故と一体をなすものとして全体的に観察せざるを得ないところ、本件第二事故は吉田が不注意のため本件第一事故により加害車下方に巻き込まれていた和夫に気づかず同車を移動させたことによるものであって、少なくともその時点では和夫の過失を論ずる余地はなく、吉田の一方的過失が原因であるとみるべきであるから、本件過失相殺に当たり単純に本件第一事故に止まっている場合よりも本件第二事故における吉田の過失を勘案し、和夫の過失割合を軽減して、前記損害額から三割五分(を減額するのを相当と認める。)

(舘 牧山 小野)

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